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寝室の明るさの測り方|照度計・スマホで枕元の「何ルクス」を確かめる手順と記録のしかた

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電気を消した寝室でも、常夜灯や家電の小さな表示灯、カーテンのすき間から入る街灯、明け方の光などで、思ったより明るいことがあります。「暗くして寝ているつもりだけれど、本当はどれくらい明るいんだろう」と気になったら、一度、数字で測ってみるのがおすすめです。

先に結論をお伝えすると、寝室の明るさは、仰向けに寝たときに顔がくるあたりの枕の上(目に近い高さ)に受光部を置き、天井向きと光の来る方向の2通りで測ります。照明を消した直後や起きたときなど、決めた時刻に3回ずつ測って、真ん中の値を記録しておきましょう。数ルクスの違いまで数字で比べたいなら、スマホのアプリより、0.1ルクス以下まで表示できる照度計が向いています。1ルクス前後の小さな違いまで見たいなら、0.01ルクス刻みの機種を選びましょう。

厚生労働省の睡眠ガイドでは、寝室はできるだけ暗くして寝ることがすすめられていますが、「何ルクス以下なら大丈夫」という数値の基準は示されていません。だからこそ、自分の寝室を同じ条件で測っておくと、どの光がどれくらい明るいのか、対策をしてどれくらい暗くなったのかを比べやすくなります。

ただ、夜の寝室はとても暗いので、測り方しだいで数字は大きく変わります。この記事では、次のことを順に紹介します。

  • 研究や照明の基準で使われている「ルクス」の数字と、その読み方
  • スマホのアプリと照度計の違いと、照度計を選ぶときに見る表示
  • 照度計の「精度」の表記から、暗い寝室で数字がどれくらいずれるかを計算する方法
  • 枕の上で、向きと時刻をそろえて測る手順
  • 光の出どころを1つずつ切り分ける方法と、記録のしかた

紹介する測り方は、公開されている研究や照明の測り方の考え方をもとに、当サイトが家庭向けにまとめたものです。決まった規格ではなく、当サイトで実際に測ったデータを載せた記事でもありません。参考にした資料は、各章の最後に「参考」として載せています。

目次

寝室は何ルクス?研究と照明の基準の数字の読み方

ルクス(lx)は、ある場所がどれくらい明るく照らされているかを表す単位です。数字が大きいほど明るく、真っ暗なら0ルクスです。寝室の明るさについて調べるといくつかの数字が出てきますが、それぞれ「どこで、何のために使われた数字か」が違います。

自宅の寝室を測った研究:平城京スタディ

日本で寝室の明るさを詳しく調べた研究に、奈良県立医科大学のグループによる「平城京スタディ」があります。奈良県に住む60歳以上の人の自宅の寝室に照度計を置き、寝てから起きるまでの明るさを1分ごとに2晩記録しました。

516人を調べた報告では、夜の寝室の明るさの中央値(低い順に並べたときの真ん中の値)は0.8ルクスでした。半数の人は0.2〜3.3ルクスの範囲に入っていて、多くの寝室はかなり暗いものの、数ルクスある寝室も珍しくないことがわかります。

863人を約2年追いかけた研究では、夜の寝室の明るさの平均が5ルクス以上だった人は、5ルクス未満だった人と比べて、新たにうつ症状が出るリスクが約1.9倍でした(年齢などの影響を調整した値)。10ルクスを区切りにして分析しても、同じような傾向が見られています。ただし、これは明るさとの関連を調べた観察研究で、明るさが原因かどうかはわかっていません。対象も奈良県の高齢の方に限られています。研究グループは、今のところ、寝るときは転ばない程度に暗くするのが大事だと考えられる、とコメントしています。

なお、同じグループの別の解析では3ルクスを区切りにしたものもあり、研究によって区切りの値は3・5・10ルクスと違います。

弱い光をつけて眠ってもらった実験

韓国で行われた実験では、健康な若い男性23人に、真っ暗な部屋で一晩、5ルクスまたは10ルクスの薄暗い明かりをつけた部屋で一晩眠ってもらいました。明かりをつけた夜のほうが、夜中に目が覚めている時間や、ごく浅い眠りの時間が増えていました。ただし人数が少なく、実験室での一晩きりの結果です。

照明の基準の数字は「見えやすさ」のための値

照明の日本産業規格(JIS)の推奨照度では、寝室は全体で20ルクス、深夜は2ルクスとされています。これは、部屋で物を見たり動いたりしやすくするための照明設計の値で、眠りへの影響を調べて決めた数字ではありません。

数字 どこで使われた数字か 読むときの注意
0.8ルクス 高齢の方の自宅の寝室を測った研究での、夜の明るさの中央値 1分ごとに2晩測った平均。奈良県の60歳以上の人のデータ
3・5・10ルクス 研究で、明るい寝室と暗い寝室を分けるのに使われた区切り 観察研究で、明るさが原因かはわからない。「ここより下なら安心」という線ではない
5・10ルクス 若い男性に、明かりをつけたまま一晩眠ってもらった実験の明るさ 少人数・一晩・実験室での結果
2ルクス 照明のJISの推奨照度(寝室の深夜) 見えやすさのための照明設計の値で、眠りへの影響を調べた数字ではない
20ルクス 照明のJISの推奨照度(寝室の全般) 見えやすさのための照明設計の値で、眠りへの影響を調べた数字ではない

どの数字も、「この明るさなら眠れる・眠れない」を決める線ではありません。それでも、研究で比べられていたのが0〜10ルクスほどのとても暗い範囲だということは、測り方を考えるうえで大切です。自分の寝室を研究の数字と見比べたいなら、1ルクス前後の違いを読み取れる測り方が必要になるからです。

参考

スマホのアプリと照度計、どちらで測る?

寝室の明るさを測る道具は、主にスマホの照度計アプリと、専用の照度計の2つです。

スマホのアプリは「おおまかに比べる」のに使う

スマホの照度計アプリは、スマホの明るさのセンサーやカメラで光を受けて、手軽に明るさを表示してくれます。どの部分で光を受けるかは、機種やアプリによって違います。

ただし、校正済みの照度計と比べた研究(Androidのスマホ2台と3つのアプリで調べたもの)では、20〜1,000ルクスの範囲で、校正していないアプリは平均28〜38%ほど高い値を示していました。校正(基準になる照度計に合わせて数字を補正すること)をすると、ずれはかなり小さくなったそうです。

さらに、夜の寝室のような20ルクス未満の暗さで、アプリがどれくらい正確かを確かめた研究は、探した範囲では見つかりませんでした。暗い寝室で表示された「0.5ルクス」「3ルクス」といった数字を、そのまま研究の数字と比べるのは避けたほうがよさそうです。

それでも、同じスマホ・同じアプリ・同じ置き方で測れば、「常夜灯をつけたときと消したとき」「カーテンのすき間をふさぐ前と後」のように、変化をおおまかに比べる手がかりにはなります。ただし、表示が0のまま動かない、数字が細かく揺れて定まらない、というときは、アプリでは差を読み取れていない可能性があります。測るときは、アプリが案内している光を受ける部分(センサーやカメラ)の位置を確かめ、画面の明るさをできるだけ下げておきましょう。

暗い値まで読みたいなら照度計

照度計は、明るさを測るための専用の道具です。光の色ごとの感じ方が人の目に近いことや、斜めから入る光もきちんと測れることが求められます。研究の数字と見比べたい、対策の前後の小さな違いまで確かめたい、という人は照度計を使うと安心です。

照度計には、測れる明るさの範囲を「レンジ」という段階で切り替えるものがあり、暗いものを測る低いレンジほど細かい数字まで表示できます。寝室用に照度計を選ぶなら、次の点を確かめてみてください。

  • いちばん低いレンジの最小表示が0.1ルクス以下:表示が1ルクス刻みだと、0〜数ルクスの寝室では違いが読めない
  • 精度が数字で公表されている:「±(4%+10dgt)」のような表記があれば、暗い値でのずれを計算できる(次の章で説明します)
  • 受光部が本体から離せる(セパレート式):表示を見ようとのぞきこんでも、自分の影が入りにくい
  • レンジの切り替え方:自動か手動か。手動の機種は、暗い寝室ではいちばん低いレンジにして測る

精度をもっと重視するなら、JIS(日本産業規格)の階級が書かれた業務用の照度計もありますが、価格は数万円以上と高めです。家庭で寝室の明るさを確かめるなら、まずは上の点を満たすかどうかで選んでみてください。具体的な機種の例は、後半の「暗い寝室の値まで読める照度計の例」で紹介しています。

比べること スマホの照度計アプリ 照度計
暗い寝室での数字 20ルクス未満の精度を確かめた研究は見当たらない 最小表示と精度の表記から、ずれの幅の目安を計算できる
向いている使い方 同じ端末・同じ置き方での、おおまかな比べ 研究の数字との見比べ、小さな違いの確認
自分の影 画面を見ようとすると体が近づきやすい セパレート式なら、受光部だけを枕の上に置ける

参考

照度計の「精度」の読み方:暗い寝室で数字はどれくらいずれる?

照度計の仕様表には、「精度:±(4%+10dgt)」「±(3%rdg+0.5%F.S.)」のような書き方で、表示される数字がどれくらいずれる可能性があるかが書かれています。暗い寝室で使うなら、この表記をぜひ読んでおきましょう。

  • %(rdg):表示された値に対する割合。表示が小さいほど、この分のずれも小さくなる
  • dgt(デジット):表示のいちばん下の桁の「1」が何個分か。0.1ルクス刻みの表示で「10dgt」なら1.0ルクス
  • %F.S.(フルスケール):そのレンジで表示できる最大の値に対する割合。40ルクスまでのレンジで「0.5%F.S.」なら0.2ルクス

ずれの幅は、これらを足し合わせて計算します。たとえば、0.1ルクス刻みで「±(4%+10dgt)」の照度計で5ルクスと表示されたときは、5ルクスの4%で0.2ルクス、10dgtで1.0ルクス、合わせて±1.2ルクスです。実際の明るさは、3.8〜6.2ルクスのどこかと考えるのが目安です。

ただし、これはメーカーの精度どおりに測れたときの計算です。LEDの常夜灯や色のついた表示灯など、光の色や光の当たる角度によっては、これより大きくずれることもあります。計算した幅は、「少なくともこれくらいはずれうる」という目安と考えておきましょう。

同じように、3つの仕様の例で計算すると次のようになります。

照度計の仕様の例 表示1ルクス 表示5ルクス 表示10ルクス
最小表示1ルクス・±(5%+8dgt) ±8.05ルクス ±8.25ルクス ±8.5ルクス
最小表示0.1ルクス・±(4%+10dgt) ±1.04ルクス ±1.2ルクス ±1.4ルクス
最小表示0.01ルクス・±(3%rdg+0.5%F.S.)(40ルクスまでのレンジ) ±0.23ルクス ±0.35ルクス ±0.5ルクス
表示が5ルクスのときに実際の明るさがありうる範囲。最小表示1ルクスの例は0〜約13ルクス、最小表示0.1ルクスの例は3.8〜6.2ルクス、最小表示0.01ルクスの例は4.65〜5.35ルクス「5ルクス」と表示されたときの範囲最小表示1ルクス・±(5%+8dgt)0〜約13ルクスのどこか最小表示0.1ルクス・±(4%+10dgt)3.8〜6.2ルクス最小表示0.01ルクス・±(3%rdg+0.5%F.S.)4.65〜5.35ルクス03510ルクスメーカー公表の精度から計算した幅です(点線は表示の5ルクス)
図1 「5ルクス」と表示されたときに、実際の明るさがありうる範囲(メーカー公表の精度から、いちばん低いレンジで測った場合を計算した目安。光の色や角度によっては、これより大きくずれることもあります)

最小表示1ルクスの照度計では、「5ルクス」と表示されても、実際は0〜13ルクスほどのどこかということになります。照度はマイナスにならないので、下は0ルクスまでです。これでは、研究で使われた3・5・10ルクスのどれを上回っているのか判断できません。

0.1ルクス刻みの照度計なら、5ルクスと10ルクスの違いは読み取れます。ただ、1ルクス前後では±1ルクスほどの幅があるので、「ほとんど真っ暗か、少し明るいか」を見分けるくらいになります。0.01ルクス刻みで精度の幅が小さい機種なら、1ルクス前後の違いも読み取りやすくなります。

対策の前と後を比べるときも、この幅が目安になります。差が幅より小さいときは、本当に変わったのかはっきりしないので、「ほぼ同じ」と考えておきましょう。なお、表の値は、いちばん低いレンジで測ったときの計算です。レンジを手動で切り替える機種は、低いレンジにしてから測ってください。

参考

寝室の明るさの測り方:位置・向き・時刻をそろえる手順

道具が決まったら、いよいよ測ってみましょう。大切なのは、毎回同じ位置・向き・時刻で測ることです。

照明の測り方と、寝室の測り方の違い

部屋の照明の明るさは、特に指定がなければ、受光部を真上に向けて、床から80cmほどの高さ(和室なら畳から40cmほど)で測るのが基本です。これは机の上など、作業をする場所の明るさを確かめるための測り方で、寝ている人の目に届く光を測るためのものではありません。

眠るときの明るさを確かめたいなら、寝ているときの顔の位置で測るほうが実際に近くなります。光目覚ましのように、起きる前にだんだん明るくする光を使った研究でも、光の来る方向に向けて、目の高さで明るさを測っています。

測る手順

  1. 準備する:いつも寝るときと同じように、照明・カーテン・ドアの状態にする。照度計はいちばん低いレンジにし、スマホなら画面をできるだけ暗くする
  2. 枕の上に置く:仰向けに寝たときに顔がくるあたりの枕の上(目に近い高さ)に、受光部を置く。スマホなら、アプリが案内している光を受ける部分をここに合わせる。横向きで寝ることが多い人は、その姿勢での顔の位置でも測る
  3. 2通りの向きで測る:①受光部を天井に向けた状態と、②窓や常夜灯、ドアのすき間など、光が入ってくる方向に向けた状態の2通りで測る
  4. 自分の影を入れない:体を光の通り道から外し、受光部からできるだけ離れる。セパレート式なら、本体だけを手元に持つ。明るい色の服は光を反射することがあるので、受光部に近づきすぎない
  5. 少し待ってから読む:電源を入れた直後や向きを変えた直後は、数字が落ち着くまで待つ。同じ条件で3回測り、真ん中の値を記録する
寝室の明るさの測り方を横から見た図。枕の上に受光部を置き、①天井に向けた向きと、②窓など光の来る方向に向けた向きの2通りで測る。本体はコードでつないで手元に置く枕の上で、2通りの向きで測る(横から見た図)窓①天井向き②光の来る方向本体①受光部を天井に向けて測る②光の来る方向(窓・常夜灯など)に向けて測る体は光の通り道から外しておく
図2 寝室の明るさの測り方(受光部は、仰向けに寝たときに顔がくるあたりの枕の上に置きます。セパレート式なら本体は手元に)

2通りの向きで測るのは、寝ている人の目に届く光が、顔の位置や向き、光の来る方向で変わるからです。天井向きだけで測ると、横の窓から入る光や、枕元にある家電の表示灯の光を小さく見積もってしまうことがあります。2通り測っておくと、「部屋全体がほんのり明るいのか」「特定の方向からの光が強いのか」も見分けやすくなります。

測る時刻

寝室の明るさは、時刻によって大きく変わります。平城京スタディでも、寝た直後と起きる前に寝室が明るくなり、夜中は暗い傾向が見られました。家庭では、次のような時刻を決めて測ると比べやすくなります。

測る時刻 確かめられること
寝る直前(照明を消した直後) 常夜灯、家電の表示灯、廊下や外の明かり
起きたとき(カーテンを閉めたまま) 夜明けや朝日の光がどれくらい入っているか
早く目が覚めてしまったとき 目が覚めた時刻に、どれくらい光が入っていたか
起きてカーテンを開けたあと 朝の光が寝室に入るか

研究では1分ごとに2晩記録していますが、家庭で同じことをするのは大変です。夜中にわざわざ起きて測ると眠りを妨げてしまうので、無理はしないでください。決めた時刻に数回測る形でかまいません。

明け方の明るさは、季節で大きく変わるうえ、天気や月明かりでも変わります。季節ごとや、晴れの日と曇りの日で測り直してみると、違いがわかります。季節ごとの日の出の時刻の調べ方は「東向きの寝室の朝日対策」で紹介しています。

参考

光の出どころを1つずつ切り分ける方法

寝室の明るさがわかったら、次は「どの光がどれくらい明るいのか」を調べてみましょう。光を一度できるだけ消してから、1つずつ戻していくと、それぞれの光の分がわかります。

  1. できるだけ暗くした状態を測る:常夜灯を消し、電源を切れる家電は切る。ドアを閉め、カーテンもしっかり閉める。これを基準の値にする
  2. 光を1つだけ戻して測る:常夜灯をつける、家電の電源を戻す、ドアを開けて廊下の明かりを入れる、など
  3. 差を見る:戻したときの値から基準の値を引いた分が、その光の明るさの目安
  4. 次の光に移る:いったん基準の状態に戻してから、別の光を1つ戻して測る

電源を切ると時計や設定が消えてしまう家電もあるので、切る前に確かめておきましょう。

外の明かりは消せないので、カーテンを開け閉めしたときや、すき間を一時的にふさいだときとの差で見ます。すき間の場所の見つけ方とふさぎ方は「カーテンの光漏れ対策」で、街灯などの外の照明の光を窓で確かめる方法は「街灯がまぶしくて寝室が明るいときの対策」で紹介しています。

差が小さいときは、先ほどの照度計の精度の幅を思い出してください。差が幅より小さいなら、その光の影響ははっきりしないと考えておきます。

記録のしかた:あとで比べられるように残す項目

測った値は、条件と一緒に記録しておきましょう。対策をしたあとに測り直したとき、前回と比べられるようになります。

記録する項目 書いておくこと
日付・天気 晴れ・曇り・雨。月が明るい夜かどうか
時刻 寝る直前、起きたときなど
測った位置と向き 枕の上(仰向けで顔がくるあたり)。天井向きか、光の来る方向(どちら向きか)
部屋の状態 常夜灯、家電、カーテン(厚手を閉めたか、レースだけか)、ドア
測った値 3回分と、真ん中の値
使った道具 照度計の機種とレンジ、またはスマホとアプリの名前
気づいたこと まぶしく感じた光、目が覚めた時刻など

対策をしたら、同じ位置・向き・時刻・道具で測り直して比べましょう。条件が1つでも違うと、数字の差が対策によるものなのか、わからなくなってしまいます。

測る前には、次の点を確かめておくと安心です。

  • 受光部は、仰向けで顔がくるあたりの枕の上にあるか
  • 向きは、天井向きと光の来る方向の2通りか
  • 自分の体や手が、光をさえぎっていないか
  • 照度計は、いちばん低いレンジになっているか
  • 前回と同じ道具・同じ時刻で測っているか

暗い寝室の値まで読める照度計の例

これから照度計を用意する人のために、精度の章で紹介した考え方をもとに、次の条件で選んだ照度計を2つ紹介します。報酬の有無ではなく、寝室の暗い値を読めるかどうかで選びました。

  • いちばん低いレンジで0.1ルクス以下まで表示できる
  • 精度の数字がメーカーの公式ページに載っている
  • 受光部が本体から離せる
  • 国内メーカーの公式の製品ページがあり、新品が買える

どちらもメーカーの公式ページや販売ページの情報をもとにしたもので、当サイトで実際に使って比べたものではありません。精度などは、メーカーが公表している仕様です。価格や在庫は変わることがあるので、購入前に各販売ページで確かめてください。

「(PR)」と書かれたボタンは広告(アフィリエイトリンク)で、そこから購入されると当サイトに報酬が入ることがあります。紹介する商品や説明の内容は、報酬の有無で変えていません。

シンワ測定 デジタル照度計セパレート式 78747

測定工具のメーカー、シンワ測定の照度計です。いちばん低い0〜400ルクスのレンジでは0.1ルクス刻みで表示でき、精度は±(4%+10dgt)と公表されています(0〜10,000ルクスの範囲)。精度の表の「最小表示0.1ルクス」の例にあたり、5ルクスの表示なら、計算上の幅は±1.2ルクスほどです。

受光部は長さ22cmのコードでつながったセパレート式で、メーカーは、表示を見ながら受光部を光源に向けられる点を特長にあげています。コードは短めなので、測るときは本体を持った腕を伸ばして、体を受光部から離すようにしましょう。レンジは3段階をスイッチで切り替える方式なので、寝室ではいちばん低いレンジにして測ります。電源は9Vの乾電池1本です。

同じ型番で「校正証明書付き」の商品も売られていて、価格が大きく違います。購入するときは、商品名と型番をよく確かめてください。メーカーの標準小売価格は12,650円(税別)で、楽天市場のJoshin webでは7,460円(送料無料)でした(2026年11月2日時点)。Amazonの価格は商品ページで確かめてください。

マザーツール デジタル照度計 LX-1108

計測器メーカー、マザーツールの照度計です。0〜40.00ルクスのレンジでは0.01ルクス刻みで表示でき、精度は±(3%rdg+0.5%F.S.)と公表されています。精度の表の「最小表示0.01ルクス」の例にあたり、計算上の幅は、5ルクスの表示なら±0.35ルクスほど、1ルクスの表示でも±0.23ルクスほどです。

センサー部は本体と分かれていて、別売の5mの延長ケーブルもあります。表示を止めておけるデータホールドや、最大・最小の値を残す機能、測る光の種類(電球・蛍光灯など)を選ぶ機能もあります。電源は9Vの乾電池です。

Amazonでは、「カートに入れる」から買える商品の販売元が、メーカーやAmazon以外のお店になっていました(2026年11月2日時点)。購入前に、販売元、価格、返品の条件を商品ページで確かめてください。こちらも、同じ型番で校正証明書付きの商品があります。メーカーの希望小売価格は22,000円(税抜)で、楽天市場のJoshin webでは17,400円(送料無料)でした(2026年11月2日時点)。

測った後にすること:結果に合わせた対策と注意点

測ってみて気になる光が見つかったら、その光に合った対策を選びましょう。

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常夜灯を消すのが不安なときは

夜中にトイレに起きる人や高齢の方は、真っ暗にすると転びやすくなることがあります。厚生労働省の睡眠ガイドでも、高齢の方は転倒しないように、間接照明や足元灯で目に入る光の量を減らす工夫が大切だと紹介されています。常夜灯をすべて消すのではなく、足元を照らす低い位置の明かりに変えてみて、枕の上での明るさを測り直してみるのもひとつの方法です。

測った数字で、体の状態を判断しない

寝室の明るさの数字は、部屋の環境を比べるためのものです。数字だけで眠りの病気や体調を判断することはできません。眠れない状態が続く、日中に強い眠気がある、気分の落ち込みが続く、といったときは、光以外の原因も考えられます。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、家庭でできる対処で効果がなければ専門の医師に相談し、気分の落ち込みなどがあれば早めに受診するようすすめています。

この記事は、大人が寝室の明るさを測るときの一般的な情報で、診断や治療の代わりになるものではありません(免責事項)。

参考

まとめ:寝室の明るさは「同じ条件」で測って比べよう

寝室の明るさを測るときのポイントをまとめます。

  1. 研究で比べられていたのは、0〜10ルクスほどのとても暗い範囲。数字は「安全の線」ではなく、比べるための目安
  2. スマホのアプリは、20ルクス未満の精度を確かめた研究が見当たらない。同じ端末・同じ置き方で、おおまかに比べる手がかりにとどめる
  3. 照度計は「最小表示」と「精度」の表記を見て、暗い値でどれくらいずれるかの目安を計算する
  4. 仰向けで顔がくるあたりの枕の上で、天井向きと光の来る方向の2通りを、決めた時刻に3回ずつ測る
  5. 光を1つずつ戻して、それぞれの光の分を確かめる
  6. 対策の前と後は、同じ位置・向き・時刻・道具で測り比べる

まずは今夜、照明を消したあとに、枕の上で一度測ってみてください。どの光が気になるのかがわかれば、次に試す対策も選びやすくなります。

この記事を書いた人

寝室の光・音・温度・湿度といった環境条件について、どこを確認すれば原因を切り分けられるか、どの対策から試すのが現実的かを調べてまとめています。睡眠に関する一般的な知見と、個々の製品の効果は別のものとして扱い、公的機関や学術資料、メーカーの公式仕様を確認したうえで記事を作成しています。実際に使っていない製品をレビューとして書くことはしません。

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