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カーテンの光漏れ対策|上・横・中央・下の隙間を見分けて寝室を暗くする方法

遮光カーテンを付けたのに、朝方になると寝室がうっすら明るい。街灯の光が気になって、なかなか寝つけない。そんなときは、カーテンの「生地」よりも、まわりにできる「隙間」を疑ってみてください。「遮光1級」といった表示は生地そのものの性能を示すもので、カーテンと窓や壁のあいだから入り込む光までは含まれていないからです。

この記事では、寝る位置から光の入り口を突き止める方法と、上・横・中央・下それぞれの対策を、手間とお金のかからない順に紹介します。賃貸でもできる方法や、窓ガラスに遮光シートを貼る前に知っておきたい注意点もあわせてまとめました。参考にした資料は、各章の最後に「参考」として載せています。

目次

カーテンの光漏れは「どこから・どう見えるか」で対策が決まる

光漏れの対策は、光がどこから、どんなふうに見えているかでほぼ決まります。光が漏れやすいのは、図1の4か所です。

窓を正面から見た図。カーテンの上・左右・中央の合わせ目・裾の下に光が漏れる隙間がある①上の隙間③中央の合わせ目②横の隙間④裾の下窓を室内側から見たところ(黄色=光が漏れやすい場所)
図1 カーテンまわりで光が漏れやすい4か所

自分の寝室で見える光に近いものを下の表から探して、「まず試すこと」から始めましょう。見分け方のくわしい手順は、このあと紹介します。

光の見え方 考えられる原因 まず試すこと 次の手段
カーテンの上端が線状に光る、天井がうっすら明るい カーテン上端とレールのあいだの隙間 フックを「Bフック」の位置に変える レール上部のカバー、カーテンボックス
左右の端が光る、壁に光の筋が出る カーテンの端と壁のあいだの隙間 端を壁側へ回り込ませる(リターン) リターン用の金具、幅に余裕のあるカーテン
中央の合わせ目に縦の光の線が入る 左右のカーテンの重なり不足 クリップや磁石で合わせ目を留める 磁石付きの部品(マグネットランナー)
裾の下から床へ光がこぼれる 丈が足りない フックの位置で丈を下げる(数cmまで。上端も下がる点に注意) 丈の合うカーテンに替える
カーテン全体がぼんやり明るい 生地そのものが光を通している 遮光等級と遮光マークを確認する 後付けの遮光裏地、窓枠内のシェードとの併用、生地の交換
窓まわりは暗いのに部屋が明るい ドアの隙間、家電のランプ、スマホの画面 光源を探して隠す・向きを変える ドア下の隙間をふさぐ

ただし、真っ暗にすればするほど良い、というわけではありません。暗くしたいのはあくまで寝ている間だけで、朝起きたら光を部屋に入れたほうがよいとされています。この点は後半でくわしく触れます。

遮光1級なのに明るいのはなぜ?

遮光カーテンの等級は、生地の一部を切り取り、光をどれだけ通すかを照度計で測る試験(JIS L 1055)で決まります。日本インテリアファブリックス協会(NIF)の基準では、光を99.99%以上さえぎる生地が1級、99.80%以上が2級、99.40%以上が3級。1級は「人の顔の表情が識別できないレベル」とされています。

つまり等級が示しているのは、あくまで生地の性能です。生地がほとんど光を通さなくても、まわりに隙間があれば、光はそこから入ってきます。

とはいえ、生地の性能が表示どおりでないケースもあります。国民生活センターが「遮光2級」として売られていたカーテンを測ったところ、遮光率は99.60%で、実際は3級相当だったという例が報告されています。購入するときは、NIFの認可を示す「遮光マーク」が付いているかどうかも確認しておくと安心です。カーテン全体がぼんやり明るく見えるときは、隙間よりも生地を疑ってみましょう。

参考

光漏れの場所を見分ける4ステップ

部品やカーテンを買う前に、10分ほどかけて光の入り口を確かめておきましょう。原因がはっきりすれば、合わないものを買ってしまう失敗を減らせます。

1. 確認する時間帯を決める

朝の光で目が覚めるなら、晴れた日の、いつも目が覚める時間帯に。街灯や向かいの建物の明かりが気になるなら、夜にチェックします。対策の前と後を比べるときは、時間帯と天気をなるべくそろえてください。

2. 寝る位置から、目の高さで見る

部屋の照明とスマホの画面を消して、目が暗さに慣れるまで数分待ちます。それから、いつも寝ている場所に横になり、目の高さから窓のまわりを眺めてみてください。立って見たときと寝転んで見たときとでは、目に入る隙間が違うことがあります。

光って見える場所は、「上・左・右・中央・下・カーテン全体・窓以外」に分けてメモしておきましょう。細い線のように光っていれば隙間から、面全体がぼんやり明るければ生地を通った光、と考えると見分けやすくなります。

3. 手持ちの物で仮にふさいでみる

あやしい場所が見つかったら、買い物の前に、家にある物で一時的にふさいでみましょう。寝る位置からの見え方が変わるかどうかがポイントです。

  • 中央:洗濯ばさみやクリップで合わせ目を留める
  • 横:カーテンの端を壁側へ寄せて、手で押さえるかクリップで仮留めする(壁にテープは貼らない)
  • 上:安定した踏み台に乗って、タオルをレールの上にかぶせる(照明器具には布をかけない)
  • 下:腰高窓(床から離れた位置にある窓)なら、裾が窓枠の下からどれくらい下がっているかを測っておく

ふさいだとたんにぐっと暗くなった場所が、いちばんの漏れ口です。どこをふさいでも変わらないなら、生地を通る光か、窓以外の光源を疑いましょう。

4. スマホで記録しておく(数値はあくまで目安)

寝る位置から同じ向きで写真を撮っておくと、対策の前後を比べやすくなります。

スマホには、明るさ(照度)を測れる照度計アプリもあります。照度の単位はルクスで、数字が大きいほど明るいことを表します。ただ、校正していないアプリの数値はずれやすいので注意が必要です。校正済みの照度計と比べた研究では、20〜1,000ルクスの範囲で、校正していないアプリの値が平均28〜38%ほど高く出ていました。しかも、寝室で問題になるような20ルクス未満の暗さは、この研究では調べられていません。アプリを使うなら、同じスマホ・同じ位置・同じ時間帯で前後を比べる程度にとどめ、表示された数字をそのまま信じすぎないようにしましょう。

参考

場所別の光漏れ対策:上・横・中央・下

ここからは、漏れ口ごとの対策を、手軽なものから順に見ていきます。なお賃貸の場合、ネジ穴をあける工事やレールの交換ができるかどうかは契約によって違います。事前に管理会社や大家さんに確認しておきましょう。穴をあけずにできる対策を、退去時に跡が残る心配の小さい順に知りたいときは、賃貸の遮光対策も参考にしてください。

上からの光漏れ:フックの位置を変えて、レールの上をふさぐ

カーテンの上端とレールのあいだに隙間があると、そこから入った光が天井を照らし、部屋全体がうっすら明るく見えることがあります。

まずはフックを「Bフック」にしてみる

カーテンの吊り方には、レールが見える「Aフック」と、カーテンの上端でレールを隠す「Bフック」があります。フックの位置は、カーテンの上端からAフックで約1cm、Bフックで約4cm。Bフックにするとレールが隠れるので、上からの光漏れを大きく減らせます。フックの高さを変えられる「アジャスターフック」が付いていれば、フックを買い替えなくても切り替えられます。

カーテンを横から見た図。Aフックではカーテンの上端がレールより下にあり、隙間から光が入る。Bフックではカーテンの上端がレールの前を覆い、光が入りにくいAフック上端がレールより下隙間から光が入る窓側部屋側Bフック上端がレールの前を覆う光が入りにくい窓側部屋側
図2 AフックとBフックの違い(横から見た模式図)

ただし、Bフックには次のような注意点があります。

  • 天井付けのレール(天井や窓枠の上の面に取り付けたレール)や、装飾レールには向かない
  • レールが2本ある場合、窓側(レース側)のカーテンをBフックにすると開け閉めしにくくなる
  • フックの位置を変えると、そのぶん裾の高さも変わる。裾が上がって下から光が漏れたり、逆に床を引きずったりしないか確認する

次の手段は、レールの上をふさぐこと

壁に取り付けたレールなら、レールの上をふさぐカバー(トーソーの「カバートップ」など)や、レールごと箱型に覆うカーテンボックスが使えます。カバーは使えるレールが製品ごとに決まっているので、自宅のレールのメーカー名と品名を確認してから選びましょう。

天井付けのレールの場合は、Bフックが使えないうえ、レールとカーテンのあいだに隙間ができやすく、上から光が漏れやすい作りです。壁に取り付ける「正面付け」のほうが窓全体を覆いやすいため、上からの光が気になるならレールの付け替えも選択肢になります。ただし工事が必要なので、賃貸では事前の確認が欠かせません。

横からの光漏れ:カーテンの端を壁側へ回り込ませる

カーテンの端と壁のあいだに隙間があると、朝日が斜めに差し込んだときに、壁に光の筋ができます。

この隙間をふさぐのが、カーテンの端をレールの側面まで回り込ませる「リターン」という吊り方です(図3)。レールによっては、端にリターン用の金具を取り付けられるものもあります。レールが2本あるなら、厚手のカーテンのいちばん端のフックをレース用レールの端に掛けるだけでも、手軽に回り込ませられます。

窓まわりを上から見た図。リターンなしではカーテンの端と壁の隙間から光が回り込む。リターンありではカーテンの端を壁側へ回して隙間をふさぐリターンなし端と壁の隙間から光が回り込むリターンあり端を壁側へ回して隙間をふさぐ上:窓(屋外側)/下:部屋側
図3 リターンの考え方(上から見た模式図)

リターンにすると、回り込ませるぶんだけカーテンの幅が必要になります。必要な長さはレールから壁までの距離で変わるので、幅に余裕があるか確かめてから試しましょう。余裕がないのに無理に回り込ませると、今度は中央の合わせ目が開いてしまいます。

中央からの光漏れ:合わせ目を留める

両開きのカーテンは、真ん中の合わせ目が少し開くだけで、縦に光の線が入ります。いちばん手軽なのは、クリップや磁石で合わせ目を留める方法です。

毎回留め直すのが面倒なら、「マグネットランナー」に替えるのも手です。左右の先頭のランナー(レールを走る部品)に磁石が付いていて、閉めるだけで中央が引き合うようになります。

左右のカーテンが真ん中で十分に重ならないほど幅が足りない場合は、部品だけでは解決しにくいので、後半の「カーテンを作り直すときのチェックポイント」も参考にしてください。

下からの光漏れ:丈を確かめる

腰高窓で、カーテンの裾が窓枠の下あたりまでしかないと、下から光がこぼれます。厚手カーテンの丈は、腰高窓なら「ランナーから窓枠の下まで+15〜20cm」、床まである掃き出し窓なら「床から−1cm」がひとつの目安です。

アジャスターフックで調整できる丈は、一般的に最大4cmほどです。ここで注意したいのが、フックで丈を下げるとカーテンの上端も同じだけ下がること。Bフックでレールを隠していた場合は、上の隙間がまた開いてしまうことがあります。上と下の両方から光が漏れているなら、フックで調整するより、丈の合ったカーテンに替えるほうが両方まとめて解決しやすいでしょう。窓の下にベッドや家具がある場合は、丈を伸ばすと裾が当たることもあるので、配置もあわせて見直しておきましょう。

カーテン全体が明るい:生地を見直す・遮光裏地を足す

細い光の線ではなく、カーテン全体が明るく透けて見えるなら、隙間ではなく生地の遮光性能が足りていない可能性があります。まずは遮光等級と遮光マークを確認してみましょう。暗さを優先するなら、「人の顔の表情が識別できないレベル」とされる1級が目安です。ただし1級の基準は「99.99%以上」なので、ほんのわずかに光を通すこともあります。

カーテンを買い替えずに暗くしたいなら、今のカーテンに後から付けられる遮光裏地(裏地ライナー)という方法があります。手持ちのカーテンに取り付けるだけで使える、1級遮光の裏地ライナーも販売されています。選ぶときは、次の点に注意してください。

  • フックの形によっては取り付けられないことがある
  • 必要な丈は製品ごとに異なる(手持ちのカーテンより5〜8cmほど短く注文するよう案内している製品もある)
  • フックの輪に吊り下げるタイプは、アジャスターフックを動かしても裏地の丈は変えられない
  • 裏地で生地を通る光は抑えられても、窓やカーテンの隙間から入る光は防げない

もう一つの方法は、窓枠の内側に遮光シェードを付けて、カーテンと二重にすることです。これは次の章で紹介します。

窓以外の光:ドアの隙間や家電のランプ

窓まわりを対策しても明るいなら、部屋の中の光源を探してみましょう。廊下の照明がドアの下から漏れていないか、充電器や家電の小さなランプが寝る位置から見えていないかをチェックします。見つかったら、ドア下の隙間をふさぐ、ランプが目に入らない向きに置き直す、といった対策ができます。ランプを布などで覆うときは、機器の通気口をふさがないようにしてください。

見落としがちなのが、スマホやタブレットの画面です。厚生労働省の睡眠ガイドでも、寝室にスマホやタブレットを持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることがすすめられています。

参考

それでも明るいときは:窓枠内の遮光シェードとカーテンの作り直し

窓枠の内側に取り付けるフレーム付きシェード

カーテンまわりの対策を重ねても暗さが足りないときは、窓枠の内側に収めて、左右や上下をレールやフレームで囲うタイプの遮光シェードやロールスクリーンも検討してみましょう。選ぶ前に、次の点をチェックしておくと失敗を減らせます。

  • 窓枠の奥行きが足りるか(必要な奥行きは製品ごとに違う)
  • 窓の鍵やハンドルにぶつからないか
  • シェードがガラスに密着しないか(後で紹介する「熱割れ」対策のため)
  • 賃貸の場合、取り付けにネジ穴が必要かどうか
  • 返品・交換の条件と、採寸を間違えたときの対応(窓枠の内側に収める製品は、寸法が合わないと取り付けられない)
  • 小さな子どもがいる家庭では、操作用のひもやチェーンが首に絡まる事故について消費者庁が注意を呼びかけている。ひものない製品を選ぶか、ひもを子どもの手が届かない位置にまとめ、ベッドなど踏み台になる物を近くに置かない

たとえばニチベイは、ロールスクリーン「ソフィー」のガイドレールタイプについて、左右のガイドレールと上下のレールで光漏れを抑える構造だと紹介しています。

オーダーブラインド通販のTuiss Décorにも、フレームを窓枠の内側にはめ込んで固定する遮光シェードがあります。窓枠の内側の上面に取り付ける「天井付け」なら穴あけは不要で、窓枠の正面や壁に取り付ける「正面付け」に対応するのは一部のモデルです(その場合はビスで固定)。オーダー品のため、不良品を除いて返品・交換はできません。採寸ミスに備えた有料の「採寸安心保証」はありますが、対象はブラインド類で、カーテンとシャッターは対象外です。

窓枠内のシェードで窓まわりの光を抑え、手前のカーテンで残りの隙間を覆う、という組み合わせもできます。

カーテンを作り直すときのチェックポイント

丈や幅が足りない、Bフックやリターンにしたいけれど生地に余裕がない。そんなときは、窓を測り直してオーダーカーテンを作るのも一つの方法です。注文する前に、次の項目を確認しておきましょう。

確認すること 理由
幅に余裕があるか(ヒダ付きならレール幅×1.05が目安) 中央の重なりと、端の回り込みに幅が必要
Bフックにするなら、その前提で丈を測る フックの位置で仕上がりの丈が変わる
リターンにできるか 回り込ませるぶんの幅や、お店への依頼が必要
遮光等級と遮光マーク 生地の性能を確かめる
生地サンプルを取り寄せられるか 厚みや光の透け方を実物で確かめられる
返品・交換の条件 オーダー品は、自己都合の返品・交換を受け付けないお店がある

参考までに、サイズの指定方法・フックの指定・リターンの可否・遮光等級の表示・返品条件を公式サイトで確認できた通販店を2つ紹介します(並び順に優劣はありません)。遮光マークの有無は商品ごとに違うので、注文する商品のページで確認してください。ほかの専門店や実店舗を検討する場合も、同じ項目で比べると選びやすくなります。

INN’S(インズ)

サイズは1cm刻みで指定でき、AフックとBフックを選べます。リターン縫製は問い合わせフォームから依頼する形です。遮光カーテンには1級〜3級などの等級が商品ごとに表示されていて、生地サンプルは5枚まで無料。全品受注生産のため、イメージ違いやサイズの指定間違いなど、お客様都合の返品・交換はできません。

パーフェクトスペースカーテン館

サイズは1cm刻みで指定でき、AフックとBフックを選べます。遮光カーテンの等級は商品ごとに表示されていて、スタッフが採寸や取り付けに来てくれるサービスもあります(対応エリアなどの条件は公式サイトで確認してください)。リターン縫製は、同店で「完全遮光」として販売しているカーテンだけが対象の有料オプションです。注文間違いやイメージ違いによる返品・交換はできず、初期不良の場合は同じ商品・同じサイズで作り直す対応です。

近所のカーテン専門店やインテリアショップなら、採寸から取り付けまで任せられることもあります。自分で測るのが不安なときや、レールの交換も考えているときは、相談するのもおすすめです。

参考

窓ガラスに遮光シートを貼る前に:「熱割れ」に注意

手っ取り早く暗くしようと、窓ガラスに遮光シートやフィルム、紙などを貼りたくなるかもしれません。ただ、ガラスの種類や貼る物によっては、「熱割れ」でガラスにひびが入るおそれがあります。

熱割れとは、日が当たる部分と窓枠に隠れた部分との温度差でガラスの膨らみ方にズレが生じ、その力にガラスが耐えられなくなってひびが入る現象です。特に注意したいのは、次のようなケースです。

  • 網入りガラス(ワイヤーが入ったガラス):もともと熱割れしやすいガラスです。遮熱フィルムなどを貼るとガラスが熱を吸収しやすくなり、熱割れの原因になることがあります。
  • 複層ガラス(2枚のガラスを重ねたもの)や網入りガラスに、熱を吸収するシートを貼る場合:色の濃いシートや色付きの装飾シート、断熱効果のあるフィルムなどは、熱割れのリスクがあります。

予防には、ガラス面にカーテンやブラインドを密着させないこと、ガラス面に紙やフィルムを貼らないことが大切です。どうしても貼りたい場合は、まず自宅のガラスの種類を確かめて、そのガラスに使えるとメーカーが明記している製品を選んでください。賃貸なら、ガラスが割れたときの扱いも含めて、管理会社に一度相談しておくと安心です。

参考

寝室はどこまで暗くすればいい?睡眠ガイドと研究からわかること

そもそも、なぜ寝室は暗いほうがよいのでしょうか。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、寝ている間は弱い光でも夜中に目が覚めている時間(中途覚醒時間)が増え、睡眠の効率が下がることが報告されているとして、寝室をできるだけ暗くして寝ることをすすめています。

研究でも、似た傾向が見られます。たとえば韓国で行われた実験では、健康な若い男性23人に、真っ暗な部屋で一晩、5ルクスまたは10ルクスの薄暗い明かりをつけた部屋で一晩眠ってもらいました。すると明かりをつけた夜のほうが、夜中に目が覚めている時間や、ごく浅い眠りの時間が増えていました。ただし人数が少なく、若い男性だけを対象にした実験室での一晩きりの実験なので、誰の寝室にもそのまま当てはまるとは限りません。

また、約58万人分のデータを含む7つの調査をまとめた分析では、夜間の光(屋外の明るさも含む)を多く浴びているグループで、睡眠の悩みを抱える人の割合が高いという関連が見られました。ただ、どれもある一時点を切り取った調査なので、光が原因なのかどうかまではわかっていません。

なお、睡眠ガイドには、寝室の夜の明るさについての具体的な数値は示されていません。そこでこの記事では、「寝る位置から、光の筋や光源が直接目に入らない状態」をひとつの目安にしています。数字にこだわりすぎず、目に入る光を減らすことを優先しましょう。

暗くするときは、次の点もあわせて考えておくと安心です。

  • 朝は光を入れる:同じガイドでは、起きてから朝日を浴びると体内時計がリセットされ、睡眠と目覚めのリズムが整うとして、朝起きたら部屋に朝日を取り入れることもすすめています。寝室を暗くしたら、「起きたらすぐカーテンを開ける」をセットにしましょう。東向きの寝室で朝日が早くから差し込む場合は、まず日の出の時刻から、起きるまでに外が何時間明るいかを確かめてみてください。そのうえで、起きる時刻までは光を遮り、起きたら光を入れる、と時刻で分けて考えると対策を選びやすくなります。詳しくは「東向きの寝室の朝日対策|まぶしくて早く目が覚めるときの遮り方と光の入れ方」で紹介しています。なお、夜勤などで日中に眠る人については、ガイドでは一般向けの対策が当てはまらない場合があるとされています。
  • 夜中に起きる人は足元に配慮を:夜中にトイレに起きることが多い人や、高齢の家族と同じ部屋で寝ている場合、真っ暗だと足元が見えず、転ぶおそれがあります。睡眠ガイドでも、間接照明や足元灯を使って、目に入る光の量を減らす工夫がすすめられています。
  • 寝る位置を変えてみる:窓まわりをすぐに変えられないなら、ベッドを窓から離すのも手です。ガイドのQ&Aでも、遮光機能のあるカーテンに替えることと並んで、寝床をできるだけ窓から遠ざけることで眠りが良くなる可能性が挙げられています。
  • アイマスクを使う:窓まわりに手を加えにくいなら、目元で光をさえぎるアイマスクもひとつの選択肢です。ただ、締め付け感や寝返りのしやすさで、合う・合わないが分かれます。

部屋を暗くしても寝つけない、夜中に何度も目が覚める、日中に強い眠気がある、といった状態が続くときは、寝室の環境だけが原因とは限りません。医療機関に相談してください。この記事は寝室環境についての一般的な情報で、診断や治療の代わりになるものではありません(免責事項)。

参考

まとめ:光漏れ対策は手間とお金のかからない順に試そう

最後に、ここまでの対策を、手間とお金のかからない順に並べておきます。上から順に試して、そのたびに寝る位置からの見え方を確認しましょう。

  1. まず確かめる:寝る位置から光の入り口を見つけ、手持ちの物で仮にふさいでみる
  2. 今ある物で調整する:Bフックへの切り替え、クリップや磁石で合わせ目を留める、カーテンの端を回り込ませる、ドア下の隙間や家電のランプ、ベッドの位置を見直す
  3. 部品を足す:レール上部のカバー、リターン金具、マグネットランナー、後付けの遮光裏地(使えるレールやフックかを確認し、賃貸なら工事の可否も確認)
  4. 窓まわりを替える:窓枠内の遮光シェード、サイズを測り直したカーテン、レールの付け替え(工事が必要なので、賃貸は事前に確認)

窓ガラスにシートを貼る方法は、ガラスの種類を確かめて、そのガラスに使える製品だとわかった場合だけにしましょう。

光漏れは、原因の場所さえわかれば、身近な物や小さな部品で対処できることもあります。まずは次に光が気になる時間帯(朝の光なら明日の朝、街灯なら今夜)に、寝る位置からカーテンのまわりを眺めるところから始めてみてください。

この記事を書いた人

寝室の光・音・温度・湿度といった環境条件について、どこを確認すれば原因を切り分けられるか、どの対策から試すのが現実的かを調べてまとめています。睡眠に関する一般的な知見と、個々の製品の効果は別のものとして扱い、公的機関や学術資料、メーカーの公式仕様を確認したうえで記事を作成しています。実際に使っていない製品をレビューとして書くことはしません。

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