薄毛・抜け毛

睡眠不足は髪の健康にも深刻な影響を与えます。髪の毛は「毛周期」と呼ばれるサイクルで成長し、一定期間が過ぎると自然に抜け、また新しい毛が生えてきます。この毛周期を支えているのが、毛根の奥にある毛母細胞の働きです。毛母細胞は、血流を通じて運ばれる栄養と酸素によって分裂・増殖を繰り返し、髪を伸ばしています。そしてその毛母細胞を活性化させる大きな要素が、睡眠中に分泌される成長ホルモンです。

しかし睡眠不足になると、この成長ホルモンの分泌量が大幅に減少します。その結果、毛母細胞の働きが低下し、髪の成長が弱くなります。同時に、睡眠不足は自律神経の乱れを招き、頭皮の血流を悪化させます。血流が滞ると、髪に必要な栄養素が十分に届かず、抜け毛や髪の細りを招きやすくなるのです。

さらに、慢性的な睡眠不足はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させます。コルチゾールが過剰になると男性ホルモンの働きに影響を与え、薄毛を加速させるリスクが高まります。つまり睡眠不足は「髪の成長」「血流」「ホルモンバランス」という3つの面から、抜け毛や薄毛を進行させるのです。

薄毛や抜け毛は、外見の変化として非常に目立ちやすく、自己肯定感や人前に出る自信に直結します。特に男性にとっては年齢以上に老けた印象を与えるため、強い悩みになることが多いです。「人からどう見られているか」という不安が常につきまとい、日常生活においても大きな心理的ペインとなります。

だからこそ、薄毛や抜け毛は「なんとかしたい」と多くの人が切実に願う代表的な悩みであり、睡眠習慣を見直す重要な動機づけになるのです。

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